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患者の感想と、ビフォーアフター禁止へ
昨日このような記事が出ました。
このような規制がなぜ入ったのか、整骨院はどうなのか?
本日はそんなお話です。
法律と広告の立ち位置
もともと、医療機関に場合、広告事項はある程度限られています。
そこの細かい話をすると長くなるので割愛しますが、その中で、HP(サイト)は、医療関係の法律ができた際には
規定がありませんでした。
医師法も柔道整復師法も、あんま・マッサージ師、はりきゅうの法案も、IT発達前というのもありますが、
チラシや看板と違って、HPは、皆さんが見に来ないとみられないので、不特定多数に配布する広告とみなさない
という解釈が以前にはありました。
また、利用される皆さんからすると、A整骨院とB整骨院の違いがよくわからないので、院の特色を伝えるという観点
でも、HPは有効だったと言えます。
ちなみに、厳密にいえば、広告出なかったとしても、各種資格特有の法律(柔道整復師法など)や、
一般の法律(景品表示法)に抵触する表現が、大体のサイトにはあるのですが、上述した利用者側からの視点では、
違いが判らないので、患者さんの利益のために黙認されているという粋な運用をされています。
そして、いつしか無法地帯になっていきます。
嘘を書き始めた医療機関
色んな整骨院がHPを持つのが当たり前の時代になってくると、差別化が必要になってきます。
自分の整骨院が、他の整骨院と比べて何が秀でているのか、何の特徴があるのかを伝える方向に、いつしかだんだんシフトしていきました。
そして、コンサルが参入してきます。
そして、参入してきたコンサルは、集客のために整骨院にある提案をしてきました。それは、
盛る
ことです。
・地域NO、1なんて証明できないけど書いておけば患者さんが集まります。そうしたらほんとにNO!ですよ!
・改善率も書いちゃいましょう。60%とかだとパンチが弱いので90%くらいにしときましょう。え?90%も
改善してない?大丈夫です。10%は治らないって読めますから、重症だと思ってむしろ通ってくれますよ
・健康保険の料金を書いたらイケナイ?大丈夫です。HPは広告じゃありませんから!
・先生のところに来る患者さんは、病院でよくならなかったから、藁をもすがる思いで来てる人がたくさんいますよね?
つまり病院では治らないのでここで治しますと書いちゃいましょう!
とかをコンサルの方々は言葉巧みに吹き込み、次第に載せてはいけないもの(保険料金)が載ったり、
効果、効能がどんどん派手な煽り文句に代わっていったと推測しています。
物的証拠はありませんが、同時多発的に、同じようなサイトができまくっているのが根拠です。
結構上のような記載のサイトを見たことがある人も多いのではないでしょうか?
そして、とうとう規制が入る
上の流れは整骨院だけではなく、病院でも起きています。
ビフォーアフターの、写真の挿げ替えなどをうまく使ってすごい病院だと誤認され、そこに行った患者さんが事故る
という事態が起きてきました。
そして規制が入ります。
規制の内容としては、
・患者さんの感想を掲載するのは禁止の方向で、
・絶対安全など、虚偽のもの、効果の保障が本来できないものに対しての過剰な持ち上げ
・ビフォーアフターの写真(デメリットや副作用などの記載をすればよい、となるかも。実際は
6月の実施待ち)
あたりになります。6月の実施時に確定するでしょうが、まだ内容確定ではないかもです。
そして整骨院(+コンサル)が繰り出す、整骨院は大丈夫だ理論
記事にあるように、主に美容外科を目標とした話のようです。
そして整骨院、整体は医師ではないので大丈夫と言い出す人が現れます。
これが嘘かどうかを見破るのはすごく簡単です。厚労省に電話です。
電話した結果、当たり前の結末
回答としてはこんな感じでした。
・今回の規制は、整骨院、鍼灸院、マッサージ院は含まれていない
整骨院、勝訴!!
というのはまだ早くて、
・そもそも、整骨院が患者の感想やビフォーアフターを出すこと自体厚生労働省は認めていない
・よって、規制が施行されようがしまいがダメ
というわけで、含まれていない理由は、
そもそも認めてないので、規制がはじまろうと何だろうとだめですからね♡
という事でした。
そもそもダメだっただけとは・・・
コンサルのウソを暴く
景品表示法に基づいた、過大広告や、優良誤認があるので、サイトは自由空間と整骨院に思わせるのは、
ある意味詐欺ではないかと考えます。
また、今回の規制は医師向けとなっていますが、医療機関の、という記事タイトルの通り、医療機関全体の
問題です。名前が載ってない=セーフとはならず、医療機関全般が対象と考えるべきで、自主規制案件です。
まあ、そもそもだめって言われましたけどね、厚生労働省に。
整骨院から今後消えるもの
患者さんの声や、施術のビフォーアフター写真は無くなっていくでしょう。
医師ではないけど医療機関ですから、どのみち適切でないと考えておく同業者も多いと予測しております。
医療機関じゃないぞ!と言い張ることは、ワンチャンできるかもしれませんが、今度はそこで問題が起こります。
医療機関じゃない=症例とか治療のこと書いちゃダメ問題です。
けっこう整体の広告がやりたい放題な分、確かにあせりはしますけどね・・・
まとめ
・6月から、条件を満たしていないビフォーアフターや、患者さんの声の記載の禁止
・整骨院は対象でない。なぜならもともとだめだから
・今やってるところも、言われる前に自主規制が吉
投稿者プロフィール

- 4F整骨院 院長
-
4F整骨院院長
柔道整復師歴10年ちょい(国家資格)
趣味:読書(宮城谷昌光、歴史小説全般)、スポーツ観戦(野球:見るのは20年来広島、見てる時だけ勝てば良い派、サッカー、他メジャースポーツは守備範囲)
ズボンをよく壊す
整骨院のちゃんとした利用と、皆様の役に立つ情報発信に努めます。
たまに雑記も書くよ
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