当院の患者さんではないのですが、当院に定期的に問合せがある内容で、

「最近厚生労働省が厳しくて、この整骨院行かないでとか言われるんだけど、おたく大丈夫?」

と聞かれるんですが、そんなことはないですよ、という話です。

「厳しくなってないですよ、だってルール変わってませんから。ルール通りやれば厳しいも優しいも特にないです」

というと悲しげにいつも電話が切れる謎です。

法令の変化は別にない

整骨院の健康保険は、整理するとこんな感じです。

1、患者さんが来院し、健康保険の施術を希望(希望しない場合保険は使用不可)

2、整骨院側の検査により、適用症状が認められる(適用症状以外は健康保険が使えない、詳しくはこちら )

3、患者さんが自分で請求するか、整骨院が代わりに請求するかを選ぶ

4、保険組合で審査(3がどちらにしても行われる)

5、審査が通れば保険料(療養費)支給(通らなければ不支給)

という流れになります。

この中で、もし厳しくなっているのであれば、2、4の部分だと思われます。

5は結論であり、3は手続き選択のところなので。

ここで注目なのは、患者さんが健康保険を希望しない限り健康保険の手続きをする権利は整骨院側にはない事です。

実は整骨院には保険を請求する権利がないんですよね。

さて、この中で、別段制度の変化はありません。

ではなぜ、これが最近厳しくなったという人が出だしたのでしょうか?

考えられること

要因として考えられることはこんな感じかと。

1、ルールは変わってないが審査がまともになった

2、審査がまともになったら請求が通らない人たちが出現した

3、審査も通らない請求をしていたという認識がないので厳しくなったと思った

4、今までの取扱だと審査通らないので「最近厳しいので・・・」と患者さんに言い出した

5、患者さんも最近厳しくなったのかーそうかーと思った

こんな感じでしょうか。

補足していくと、

1、ルールは変わってないが審査がまともになった

→もともとルール内でやっていれば問題がないので、変なことやる人がいなくなり、むしろポジティブ

2、審査がまともになったら請求が通らない人たちが出現した

→審査が機能することによって、本来請求してはいけないものが通らなくなるものは、医療費の削減的には大したことはない(後述)のですが、モラルの向上と、それによる整骨院のイメージ向上につながるのでとてもいい変化です。

3、審査も通らない請求をしていたという認識がないので厳しくなったと思った

→ここで、自分たちのやっていたことを見直してくれれば、ルールを守る職種ということで信用が上がるチャンス

4、今までの取扱だと審査通らないので「最近厳しいので・・・」と患者さんに言い出した

→を生かせなかった人がルールのせいにしだす構図が勃発

5、患者さんも最近厳しくなったのかーそうかーと思った

→誤解が蔓延

途中までよかったのに!(血涙)

審査がまともになったら通らない請求ってなあに?

この辺から同業向け色が強くなりますが、こういうのは元から保険が使えないんだなってことが理解できる内容のはずなので、できたらずずいっとお読みくださいませ。

1、健康保険に適用症状ではないもの

→肩こりや筋肉疲労、慢性の症状に対しては「整骨院では」健康保険の適用条件ではありません。

肩こりや筋肉疲労は病院でも原則ダメなのですが、何らかの疾患かもしれない的に何らかの処置をしてもらえる場合もあります。

通常、医師もそんなことはしないはずなので可能性うすですが・・・

慢性症状の場合は病院で健康保険が適用になることが多いので、健康保険の適用を第一目的になさっている方は病院へ相談するとよいでしょう。

ただし、健康保険なので、手厚い治療や、あれもこれもというのは難しいかと思いますが、それが保険なので飲み込んでください。

 

2、虚偽のもの

→犯罪臭がしてきますが、1番との違いは、適用じゃないのを承知の上で健康保険適用かのように偽装した状態とイメージください。

この場合、判明すると詐欺罪が適用されますので、普通に逮捕があり得ます。

この際、

A,整骨院側が勝手にやった・・・整骨院側

B,整骨院側と患者側が口裏を合わせた・・・整骨院側と患者側

が逮捕対象になります。

側としたのは、当事者周辺も対象になる場合があるからです。

例えば口裏合わせに受け付けの方が関与していれば、その方も逮捕されるかもしれないってことです。

 

3、事務処理が不十分なもの

→なぜその評価をしたのかという部分が、書面上わかりにくい場合、審査は通らず、一度差戻になります。

不透明な部分を改めて再度提出し、問題がなければ請求は通ります。

痛いって言ってるから捻挫っていうわけにもいかないので、なぜそう判断したかをカルテ、施術録に残していなければ、整合性のある回答をできないため、健康保険の請求は通らないでしょう。

請求が通らないとどうなるの?

払われません。

内容不十分だったり、確認したい事項がある場合、返戻といって一回差し戻しされ、そこを補足して再提出することになりますが、行政処分で不支給という決定がされた場合、一切請求が通らなくなります。

その場合、患者さんが10割負担をするか、治療院側が7割分泣くかになるのですが、

通らない請求をしている=整骨院側の不手際なので、通常泣いてる整骨院のほうが多いイメージがあります。

自費整体院を開業して整骨院DISりまくってる人の前職場を引き継いだ人から、戻ってきた請求の束を見せられた時は笑いました。

内容が不適切なので再提出できなかったみたいです。

こういう場合は、患者さんに請求はほとんどできないと思います。なぜならば

「希望なんで請求かけますが、ダメだったら全額負担になりますがよろしいですか?」みたいな確認をして、通らない請求をしてる人の話は聞かないので、行けると言っていけなかったら責任は取る形になると思います。

これグループ院だと社長激おこ案件ですね。にんめいせ・・・おっと、誰か来たようだ。

 

 まとめ

厳しくなんてなってない

制度の不理解を国とか組合のせいにするんじゃない

厳しいと感じるならそもそも理解が間違っている

 

投稿者プロフィール

院長
院長4F整骨院 院長
4F整骨院院長
柔道整復師歴10年ちょい(国家資格)
趣味:読書(宮城谷昌光、歴史小説全般)、スポーツ観戦(野球:見るのは20年来広島、見てる時だけ勝てば良い派、サッカー、他メジャースポーツは守備範囲)
ズボンをよく壊す
整骨院のちゃんとした利用と、皆様の役に立つ情報発信に努めます。
たまに雑記も書くよ