健康保険を「使う」問題の認識がそろってないと多分不正うんぬんの話は出来ない件

健康保険使う使わない問題

本日はTwitterにてもろもろ意見交換をしていて、感じたことを残しておこうと思います。

類似このことは過去にも書いていたかもしれませんが、まとめっぽく。

・うちは「自費専門」なので…

・全部償還払いにしちゃえ

・全部不正だ!滅!滅!

・あそこは××だ!滅!滅!

など色々な意見があると思いますが、この部分の共通認識がないと、おそらく議論のテーブルにすらつけないと思うので、ちょっとお付き合いください。

健康保険は施術所で使えるのか?

NO。

健康保険は使うことは出来ません、完。

ここを最初に認識していないと、患者さんの「保険使えますか?」でヒートしたり、変なこと言ったりになってしまいます。

請求権はないので、使う使わないの判断は施術所側に権利がもともとありません。

でも整骨院は骨折脱臼云々、鍼灸は六症状が云々、マッサージは麻痺などのかんぬんってなると思うのですが、これは補足説明がいるやつですね。

請求権がだれにあるのか?

厳密には請求じゃなくて申請だというのはとりあえずおいておいて本稿は話を進めていきます。

で、権利は患者さんにあります。

例えば、整骨院で療養費の支給対象になるのは骨折脱臼打撲捻挫挫傷ですが、この中に入っているか以前の問題として、

患者さんが健康保険の使用を希望する

ことが前提条件になります。

めっちゃ折れてても患者さんが「いや、いいんで」っていったら整骨院では自費対応になります。

その場合はさすがに病院に行ってもらうと思いますけど。

しかし、いくら希望しても適用条件を満たしていなければ請求は通りません。

そのあたりの判断を整骨院側が行う必要があります。

まとめると、整骨院側に健康保険を請求する権利はないっていう事だけ、この項では覚えてください。

適用条件に施術者の恣意を入れていいか?

結構界隈で散見されてるのが、

・急性症状(この定義にもよるけど)のみ受け付ける

・急性以外はやるべきではない

という意見です。

これは何を言ってるかというと、「療養費を整骨院が恣意的に取り扱う」と宣言する行為です。

医師会の健康保険組合から引用します。

健康保険の適用となるのは、外傷性が明らかな以下の症例に限られます。

  • ※内科的原因による疾患は含まれません。
  • ※いずれの負傷も慢性的な状態に至っていないものに限られます。

●骨折・脱臼

  • ※応急手当の場合を除き医師の同意が必要です。

●打撲・ねんざ・挫傷(肉離れ等)

はい、というわけで、急性うんぬんの記載は一切ありません。

つまり、恣意的に解釈を曲げていることがわかると思います。

外傷性が明らかかどうか、解釈を協議するポイントはそこです。

亜急性に関しては保険者と柔道整復師側の論点が永久にかみ合わなかったので現在は使われておらず、外傷性の一点で統一されています。

で、現在は恣意的な運用がまかり通っていますし、保険者的にも負担が減るために得に突っ込んでは来ないと思われますが、

患者さんが希望して取り扱うものという大前提

に対して、恣意的な制限をかけることが果たして適切と言えるのか?を考えるべきではないでしょうか?

この項のまとめとしては、急性かどうかではなく、外傷性って何かを考えようという事、急性以外対応しないって言うのは大前提として異常なことって覚えてください。

自費整骨院だから関係ないっすは正しいのか

鍼灸院さんやマッサージ院さんの言及でも多いですが、自費専門だから…とか、保険どうでもいいみたいな話ってあるじゃないですか。

でもその選択権は施術所にはないわけです。

選べるのは償還払いかどうかだけです。

償還払いは料金設定が自由なので、結果的に自費整骨院/鍼灸院/マッサージ院が成立しているだけです。

繰り返しになりますが、健康保険の使用自体は患者さんの希望ありきです。

とくにあはきさんに対して、患者さんが同意書持ってきたらどうしますか?

「うち自費専門なんで…」と言っちゃいますか?

一応応召義務は医師じゃないので負わないという面を考えれば、押しきれるかもしれません。

でもそのセリフは無知だから吐けることです。

患者さんが希望していることに対して、自分たちの恣意で制度設計を無視して良いか?は知ったうえで対応すべきではないでしょうか。

今のところ、自費移行を促す人たちだったり、新しい働き方を提案する人たちの中に、この辺りの言及が全くと言っていいほどない、または償還払いにしとけば解決みたいな論調が非常に多いのですが、これを知ってもらったうえで選ぶって言うプロセスがないのであれば、最終的に破綻する可能性が非常に高いと思われます。

今までの界隈の歴史がそれを証明しているのではないでしょうか。

不正うんぬんって言う話が全くまとまらない理由の一つが、制度認識の不統一と、受領委任払いをする奴だけ知ってりゃいい的な思い込みがあると思うので、多分このままいくと永久に解決しません。

環境認識だけでも揃うと違うと思いますので、まずはそこから始めませんか?

 

投稿者プロフィール

院長
院長4F整骨院 院長
4F整骨院院長
柔道整復師歴10年ちょい(国家資格)
趣味:読書(宮城谷昌光、歴史小説全般)、スポーツ観戦(野球:見るのは20年来広島、見てる時だけ勝てば良い派、サッカー、他メジャースポーツは守備範囲)
ズボンをよく壊す
整骨院のちゃんとした利用と、皆様の役に立つ情報発信に努めます。
たまに雑記も書くよ
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