謎多き女(男でもいいけど)、根本治療

根本治療、いろんな治療院のサイトで目にしますよね。

当院でも、独立前には使っていた気がします。

○○では治らない、根本治療じゃないから

みたいなコピーも多いですが、根本治療自体の定義ってしている人は見た限りいないんですよね。

たとえば、

健康保険では患部にしかアプローチしないからよくならない、うちは根本治療で○○療法を行っているから改善できる

マッサージでは治りませんし、湿布はその場しのぎです。体に合わせて根本地ロ湯を行うことが必要です

みたいな文章、よく見ると、そのしっぽにこれではよくならないをつければ永久に根本改善が回ってしまいます。

こんがらがりそうですが、こんな感じ。

○○では治らない、根本改善のため○○療法が必要ですと書いてありますが、それは根本治療ではありません。当院の○○療法こそが根本改善が可能です。

ていう風になります。あとは付け足し放題です。

○○では治らない、根本改善のため○○療法が必要ですと書いてありますが、それは根本治療ではありません。当院の○○療法こそが根本改善が可能ですとうたっていますが、あれは根本改善とは言いません。○○療法こそ根本改善ができます

ね?

根本治療って何だろう

痛みやケガ、病気を根本から治すことと考えると、その根本って何なんでしょう?

根本治療で検索すると、根本治療の定義を学術的にしているものは見当たりませんでした。

上から三つ目のPDFは、心構えの話で、なおかつ、根本治療は医療ではなく、生活習慣の方面だとしています。

それっぽいものもあったのですが、ぽいだけで、根拠がないので、今回はないものとして扱います。

最初に出てくるのはwikipedia先生です。

ただし、出てくるのは、対症療法。

対症療法(たいしょうりょうほう、symptomatic therapy)とは、疾病の原因に対してではなく、主要な症状を軽減するための治療を行い、自然治癒能力を高め、かつ治癒を促進する療法である[1]姑息的療法とも呼ばれる[2]。転じて、医学以外の分野において「根本的な対策とは離れて、表面に表れた状況に対応して物事を処理すること[2]」という意味で用いられることがある。「対処療法」と表記するのは間違いである。対症療法に対して、症状の原因そのものを制御する治療法を原因療法という。

病気そのものを治療するには、原因療法や自然治癒力の助けが必要である。また、疾患の多くは直接の原因と複数の遠因が重なりあって起こるため、原因療法と対症療法の区別は相対的なものである。

ここに重大な記載があります。

転じて、医学以外の分野において「根本的な対策とは離れて、表面に表れた状況に対応して物事を処理すること[2]」という意味で用いられることがある。

よく、対処療法では根本的な改善は望めないとかありますけど、それ使ってるのは医学以外の分野のようです。

根本治療のはき違え=医学ではない

大事なことなのでもう一度言いますね。

根本治療のはき違え=医学ではない

つまり、医学的には根本治療というものは存在しないというのが正しい認識のようです。

治療はすべて対症療法に過ぎない

以前北海道のK崎先生か、東京のK崎先生が似たようなことを言っていたり行ってなかったりした記憶があるので、もし記事に残ってたらリンクプリーズ!です。

結局のところ、湿布だろうが何とか療法だろうが、鍼灸だろうが、痛み、つらい状態に行った場合は対処療法にすぎません。

これを誤認して薬とか何とか療法にマウントを取ろうとしている治療界隈の人、コンサルが話をややこしくしているのです。

医学的には、根本治療はないですが、原因治療というものはあります。

原因療法(げんいんりょうほう)は、症状や疾患の原因を取り除く治療法で、対症療法と対置される。最終的に症状を取り除くには、対症療法自然治癒力の助けが必要である。また、疾患の多くは直接の原因と複数の遠因が重なりあって起こるため、原因療法と対症療法の区別は相対的なものである。

そして、この中にはっきりと、対症療法の助けが必要と書いてありますね。

こちらでも同じ形です。

関連語

根治(こんじ)療法(類型A)

[説 明]
 「病気を,その原因を取り除くことによって,根本から治すことを目指した治療法です。『原因療法』とほぼ同じ意味です」
[注意点]
 「根治」という言葉は日常語であまり使われず,「コンジ」という音から漢字を思い浮かべにくい人も多いので,「原因療法」という言葉を使う方が分かりやすい。

姑息(こそく)的療法(類型A)

[説 明]

 「病気の原因を取り除くのではなく,痛みなどの症状を和らげる治療法です。『姑息的治療』『姑息治療』などとも言います。『対症療法』と同じ意味です」

[注意点]

 日常語の「姑息」は,「姑息な手段で責任を逃れた」などと使い,マイナスイメージが強い。医療者が使う「姑息的」は,患者には悪い意味に解釈される危険があるので,患者には使わない方がよい言葉である。

では根本治療なんて存在しないのか?と聞かれると、矛盾するようですが、個人的には否です。

長くなってごちゃつきそうなので、それはまた次回。

最後に、先ほどのサイトから、至言を引用して終わります。

患者は「病気を元から治す」というと喜ぶものである。それに対して「症状を楽にする」だけの対症療法は,一時しのぎ,単なる痛み止めと喜ばないことも多い。QOL(その人がこれでいいと思えるような生活の質)(→53)をよくするために,対症療法も大変効果があることを伝えたい。また,痛み止めや解熱剤を強く希望する患者には,病気の回復の妨げになることもあることを理解してもらうと同時に,そのおそれの少ない薬物を使うことも考えたい。

対症療法の何が悪いのか

主に患者さんが苦しんでるのは、根本の原因うんぬんより、実際に出ている症状です。

では、まず症状を取り除いて、そもそも症状が何で起きるの?というところを一緒に考えるのが、医療者なのではないでしょうか?

まとめ

根本治療という概念は間違っている

それを間違ったまま伝えているコンサルや、治療院が話をややこしくしている

対症療法も超大事

投稿者プロフィール

院長
院長けやきの森整骨院 代表
4F整骨院院長
柔道整復師歴10年ちょい(国家資格)
趣味:読書(宮城谷昌光、歴史小説全般)、スポーツ観戦(野球:見るのは20年来広島、見てる時だけ勝てば良い派、サッカー、他メジャースポーツは守備範囲)
ズボンをよく壊す
整骨院のちゃんとした利用と、皆様の役に立つ情報発信に努めます。
たまに雑記も書くよ