腰痛の85%は原因不明?

腰痛の85%が原因不明、という話を聞いたことはありますか?

ヨミドクターやいくつかの媒体で紹介され、だいたい2014年くらいから取り上げられている

話です。

腰痛ガイドラインにも記載がありますが、

ヘルニアなどの変形系の症状

動脈瘤などの病気

子宮筋腫などの婦人科系

が原因が特定できるもの(特異性腰痛)

それ以外はレントゲン、CT,MRIなどでは画像的に原因がわからないもの

これを非特異性腰痛と言いますが、これが85%、という分類になっています。

ここでそもそもの疑問なのですが、

この原因が不明な腰痛ってなんでしょうか

病気の話をしているのか、ケガの話をしているのか、腰が痛いです、の話をしているのか。

今日はそんな話です。

腰痛の定義がそろってないのでは?

さっそく核心なのですが、腰痛の話をしている人は、定義がそろっていない気がします。

各記事をまとめていくと、次の3つに腰痛を分類しているようです。

1、特異的腰痛

2、腰痛症(非特異的腰痛)

(3、急性腰痛症=ぎっくり腰系)

まず、特異的腰痛は、上述しているのでそれを良いと思います。

次に腰痛症ですが、これは、特異的腰痛でなかった85%のものを原則ここに入れている

と考えてよいです。

3番が、いわゆるケガになります。

3番を()で囲んだのは、腰痛についての話をするときに、

1,2と3を別建てで考える必要があることと、

2と3を混ぜて考えている人がいる事から、わかりやすくするために分けて表記しています。

だって、ケガなんだから原因があるに決まってるじゃないですか。

1~3で、全て対処方や結果が変わってきます。

次にこれらを詳しく解説していきます。

1、特異的腰痛

これは変形や病気が原因と特定出来ている腰痛を指します。

これに関しては治療法の効果測定も出来ていて、これは腰痛ガイドラインからの抜粋ですが、

手術をした場合33%の改善率、手術をしない治療を選択した場合は7%の改善率となっています。

数字上は、「手術では治りません。根本的に直すには○○」みたいなことは言うべきではないですね。

誤解:変形がある=特異的腰痛、ではない

一般的に誤解しやすい所ですが、変形がある=痛いわけではありません。

ヘルニアと診断されたものの、別段痛みがない人も存在します。

なので、特異的腰痛というのは、

・変形や神経の圧迫が画像で確認出来て

・それが腰痛の原因だと特定されたもの

をさします。

どちらかしか満たしていないものは特異的腰痛にはカウントしないと

考えてよいでしょう。

ここの情報がごっちゃになっているので、手術やヘルニアを巡る議論において、

取り違いが起きやすく、手術をしなかった時よりも5倍弱効果があるはずの

手術に対して否定的な意見が強いのも、これが原因ではないでしょうか。

整骨院や整体院などで、手術は効果がないと言っている意見も散見されますが、

ここの分母が混ざっている為に、恐らく確率の取り違いを起こしていると思われます。

特異的腰痛の最善の治療法とは

特異的腰痛の時点では、原則的に手術が最も効果があります。

これを覆すデータを出している整骨院、整体院は無いので、現状はこの認識が常識で良いはずです。

なので、特異的腰痛の段階で、手術は選択肢の最有力に入れておく、という事が言えます。

それでも、33%という確率は、まあまあ怖いので、最初に他の治療法を試すのは良いかもしれません。

しかし、私たちも行っている手技療法では、痛みに関しては改善例を持っている先生もいますが、

形に関しては治りません。物理的な破壊自体(形状)は、手術以外に治る術はないので、

痛み・・・手術でも手術以外でもよくなることがある

形・・・手術でのみ元に戻る

と考えておいてよいのではないかと。

2、非特異性腰痛

コチラに関しては、日本語を整理したいと思います。

従来で多い論説は、85%の腰痛は原因無く起きる

というのが特に整体、整骨院系で多いのですが、もし原因が不明であるならば、

治療してはいけない

気がします。原因分らないのになんかやったって良くなる確率は高くないでしょう。

原因がわからないのに根本から治療とか無理です(笑)

実際にはこれが正確なところです。

85%の腰痛症は、骨の変形や神経の圧迫と関係なく起きている

です。テストに出るのでメモっておいてください。

ポイントは、神経の圧迫や骨の変形は原因ではないという事と、腰痛ではなく腰痛症という事です。

これであれば、その他の要因で痛みが起きているという見立ても出来てきそうです。

では、この場合に考えられそうなものとしては、

・筋肉系の問題

・循環系の問題

・神経系の問題

・ストレス系の問題

あたりになってきます。

そしてこれらは、どれか1つとは限らず、複合している場合もあり得ます

変形のせいではない上に、原因が一個でないので、よくわからない人も多いかもしれませんね。

たとえば、

・筋肉系の問題で、筋肉が緊張して、血管を締め付けていて循環障害も起きている

・ストレス系の痛みで過敏になって血管を締め付け、神経症状まで出た

などのことも今までいらした方にはある症例でした。

ぜったいこれ!というのが個人差がかなりあるので、自分に合った治療や治療院を探すまでが大変

だと思います。

その時は、丁寧に情報発信しているところだと、細かい質問にもしっかり答えてくれるところが多いので、

疑問点は事前に聞いてみると良いと思います。

まあ、細かい所はみてみないと分からないんですが・・・

外傷性の腰痛(急性腰痛)

これはケガに分類されるものになります。

ケガの腰痛に関しては変形があるものとないものはともに含まれますので、

これを上二つと混ぜるととんでもなくカオスになりますね。

そしてケガの場合は、変形自体の要因がなくても、ケガ自体には理由があるので、

原因不明のケガってありませんから、すべて特異的腰痛といえ・・・ないです。

変形自体などが原因の腰痛と、特異的腰痛は定義されているので、その伝で行くと

非特異的腰痛にケガも含まれてしまいます。

しかし原因不明とも言い難い。

なので、分けて考えればすっきりすると思いまして、このように分けてみました。

まとめ

原因不明の腰痛は85%とは言えない

原因不明などの定義は腰痛症の話であって、腰痛全般ではない

原因がわからなかったら治療のしようがない

ちゃんと分類すれば、原因も対策も浮かんでくる

 

 

投稿者プロフィール

院長
院長けやきの森整骨院 代表
けやきの森整骨院院長。
柔道整復師歴10年ちょい(国家資格)
身体に役立つ情報と、整骨院の本来のルールを発信し、間違った利用(肩こりで健康保険など)をなくし、筋肉、骨の専門家として整骨院が信頼されるよう取り組んでいる。
2017年ズボン3本破壊、チャック一回破壊(不可抗力)。
元読書家で歴史小説に目がない人。
少年・青年漫画限定で意味不明に詳しい。
同名の整骨院の活動には関与していません