整骨院だけでなく、整体院も引っかかる景品表示法

現在整骨院、マッサージ院、鍼灸院といった国家資格者の施術所を対象として、広告ガイドラインが検討されておりますが、その前から一定数いるのが、整体院に鞍替えしている方々です。

真面目に、誠実にやっている方が大多数ですが、中には、健康保険も取り扱いきれず、仕方なく整体に転身した方もいます。

なぜかそういう方の中から、整骨院や医師を過剰に攻撃してくる方が出現してきて多大な迷惑をこうむっているのですが、整骨院、整体院のサイトを見ていくと、景品表示法は男らしく無視しているところも、特に広告だしているところは多くみられます。

今日は、最近の事例を見ながら違反で処罰されたらどんな感じになるのかを解説します。

景品表示法は消費者庁の管轄です。

処罰と対象になるやつ

処罰決定のPDFから引用していきたいと思います。

もう代表の名前から社名から住所から丸出しです。恥ずかしい。

健康飲料の業者さんですね。

本件商品を摂取するだけで、本件商品に含ま
れる酵素の働きにより、視力の回復効果及び「かすみ」、「ぼやけ」といった
目の症状の改善効果が得られるかのように示す表示をしていた。
イ 実際
前記アの表示について、当庁は、景品表示法第7条第2項の規定に基づき、
言歩木に対し、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資
料の提出を求めたところ、同社から資料が提出された。しかし、当該資料は、
当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められないも
のであった。

 

景品表示法第8条第1項ただし書に該当しない理由
言歩木は、本件商品について、当該表示の裏付けとなる根拠資料を十分に確
認することなく、前記(2)の課徴金対象行為をしていた。
(5) 命令の概要(課徴金の額)
言歩木は、平成31年5月27日までに、1814万円を支払わなければなら
ない。

長いので一部ずつ抜粋しました。

引用ルールを守った結果文章自体はいじってないので、興味がある方は上のリンクから全文ご覧ください。

景品表示法で問題になってくるのは主に、

・誇大広告

・優良誤認

というあたりが処罰対象になるようです。

誇大広告とは、もともとの商品やサービスが、実際よりも効果、人気などがあるように見せること、ざっくり言うと盛りすぎです。

治療院に当てはめると、

ゼッタイ治します!

改善率○%以上!

みたいなことです。

優良誤認とは、消費者(患者さん)が他と比べて、広告の内容が優れていると誤認する内容を含んだ広告をいいます。

具体的に治療院であれば、

口コミNO、1!

地域一番

中華一番

というあたりが対象になるかと思われます。

↓の文章を要約してみた感じです。

(不当な表示の禁止)
第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当す
る表示をしてはならない。
一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも
著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しく
は役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、
不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると
認められるもの
二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しく
は類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著し
く有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者に
よる自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
三 前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認
されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理
的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの

違反すると思われた場合

消費者庁より、広告の根拠を示す文章の提出を要求されます。

この場合に要求をクリアする根拠を用意しておけば違反にはならないと思われるのですが、ハードルはやや高いかもしれません。

一応部門別に必要な根拠を並べてみます。

ゼッタイ治す根拠

まず何をもって治すかの定義を明確にして、ゼッタイという事は、100%その状態に持っていくという事なので、その根拠を示す必要があります。

100%治る症例とその根拠となる学術研究、または自分独自の理論であれば患者さんがよくなった証拠を全員分揃えるというのが必要な準備になりますかね。

改善率○%以上の根拠

こちらも、何をもって改善したかの定義を明確にし、何人に試みて、何人改善したかのデータを提示する必要があります。

また、統計的にその数字並みの改善率を示した学会発表論文や、研究データがあれば提出しましょう。

地域一番、口コミNO,1の根拠

どういうランキングで口コミがナンバーワンになったのかの根拠を示しましょう。

口コミナンバーワンというのは、通常同じ条件で計測したデータになるはずなので、有料会員プランのある口コミ風サイトで1位という事が言いたい場合、

「口コミサイトの掲載優先有料会員プラン○○エリア口コミ数第一位!」とやれば嘘はなくなると言えなくも無きにしも非ずの心の魂です。

もし、そのエリアで大規模調査をやって一位であれば、そのデータを示すのも良いでしょう。

その際の公平な計測方法って何でしょうという問題は残ります。

対策は有効か?

一応対策を考えてみましたが、どれも条件が難しそうです。

証明、根拠に乏しいので処罰対象になる可能性が高そうに思えます。

では、実際どのくらいの罰金が発生するのでしょうか?

罰金の計算方法

国庫に納付しなければならない課徴金の額は、景品表
示法第8条第1項の規定により、前記⑴ウの本件商品の売上額に100分の3を乗じて
得た額から、同法第12条第2項の規定により、1万円未満の端数を切り捨てて算出した
1814万円である

景品表示法に違反して売り上げた金額の3%を徴収されるようです。

減額も場合によりあるでしょうが、

広告違反=売上の3%を国に納める+誰もが閲覧できる状態で社名、商品名をさらされる

という事になります。

ちなみに、ほかの会社も社名載せでさらされてしまいます。

広告に載せた口コミまでマルっとのせられてしまうんですね・・・

ではどうするべきか

これらの項目をサイトから消すのが一番良いです。可及的速やかに。ASAP。

もしかするとごまかすテクニックがまだ存在しているかもしれません。

どのみち追い込まれていくことは必然ですので、さっさと消すのがよいでしょう。

遅くなればなるほど、魚拓とられたりして証拠が残り、信用がなくなります。

 

治療院探しをされている方に置かれましては、上記のワードを載せているところは、残念ながら誇大広告、優良誤認の類であるので、実際の内容と宣伝が異なる可能性が高いです。

がっかりしてしまう可能性があるので、これらの表記がある場合は通院はよく検討されることをお勧めします。

絶対やめた方がいいとまで言わないのは、誰かに騙されていたり、知る機会がなく開業したりというケースが治療院界隈では多いからです。

法律は知らない、守ってないが腕は良いというケースがあるためです。

しかしリスクは大きいので、あまりうのみにしない方がよさそうです。

 

 

投稿者プロフィール

院長
院長けやきの森整骨院 代表
けやきの森整骨院院長。
柔道整復師歴10年ちょい(国家資格)
身体に役立つ情報と、整骨院の本来のルールを発信し、間違った利用(肩こりで健康保険など)をなくし、筋肉、骨の専門家として整骨院が信頼されるよう取り組んでいる。
2017年ズボン3本破壊、チャック一回破壊(不可抗力)。
元読書家で歴史小説に目がない人。
少年・青年漫画限定で意味不明に詳しい。
同名の整骨院の活動には関与していません