腰痛・ヘルニアで手術を勧められる方はそれなりの数いると思います。

手術が怖い方もいらっしゃると思いますし、効果がわからないという事もあると思います。

今日は、腰痛のガイドライン(整形外科学会が策定)を紐解きながら、手術は効果があるのか

どのくらいの割合で効果が見込めるのかをお伝えしたいと思います。

腰痛ガイドラインとは

正確には、腰痛診療ガイドラインといいます。

日本整形外科学会と、腰痛学会が共同で策定していて、腰痛の診療、治療に対して

効果があるもの、根拠があるものと、根拠に乏しいものをグレード分けして、

腰痛に対してどのようなアプローチがいいのかの基準になっています。

基準の中には、エビデンスレベルとグレードがあります。

エビデンスレベルとグレードとは

研究の吟味において重視される研究方法をわかりやすいように類型化して信頼度の目安を作ったのが、エビデンスレベル(証拠のレベル)と呼ばれるものである

証拠のレベルは1~7まで、腰痛ガイドラインの場合はありまして、

1>7という感じで、数字が若いほどデータ上信頼できるということです。

グレードは推奨レベルを表し、A~D評価、そこまでまとまってないものをIと表記します。

Aが一番良いと思えばOKです。

一応そこまで解説してしまうと、わけわからなくなると思うので、リンクを張りますから、

エビデンスレベルとグレード評価については興味がある人どうぞ、どうぞ

では、腰痛の手術はどんな感じでしょうか?

椎間板固定術について、ガイドラインではふれています。

椎間板固定術って何でしょうね?

椎間板固定術とは

除圧と固定を行う手術です。神経を圧迫している部分を切除した後、患者さん自身の骨(移植骨)や人工骨を挿入して固定します。
さらにスクリューやプレート等を使用して脊椎の安定性を高める場合(インストゥルメンテーション)があります。
前方アプローチ、後方アプローチによる手術があります。(脊椎手術.COMより

神経の圧迫を無くすために圧迫部分を切った後固定する術式だと思っておけばよいかと思います。

これは変性が起きた椎間板に対して行います。

ガイドラインでは20~65歳の重度の慢性的な腰痛のある人たちのうち、腰椎に変性がある

人たちを、手術したグループ(222例)と、手術しなかったグループ(72例)に分けて、症状の軽減をみた

人がどのくらいの割合でいるのかを調査しています。

ちなみに、原因が良くわからない腰痛に対しては、安易に手術をするべきではないという判断をしています。

日本の腰痛の85%は異常や病気がないと言われているのですが、さすがに原因や病態がわからないものに対して、

やたらめったら医師も手術はすすめませんので、安心して病院にかかって大丈夫です。

因みに、エビデンスレベルはⅡです。

気になる結果は・・・?

手術したグループの改善率が33%、手術をしなかったグループは7%の改善率でした。

種々しなかったグループがやったことが良くわからないのですが、とりあえず、

手術の方が結果は4倍くらい良いです。

ちなみに、満足度も手術63%手術以外29%でした。

手術もなかなか捨てたものじゃないなという気もしますが、なんとなく皮膚感覚的に、

手術どんどんしようという気にならないのはなぜでしょう?それは

改善率が3分の1

だからです。

色んなリスクを考えて、手術に踏み切ったのに、改善しない人が3分の2いるのはなかなか怖いです。

かといって、手術以外の方法を選んだ人の改善率はもっと低い。

さて、どうしたものでしょう?

因みにこの状態でのグレードはBです。

確実な保存両方が確立されてない問題

手術をしないで行う治療を通常「保存療法」と呼びます。

手術より改善率が低いですが、内容は確立されているかと言えば、そこは微妙です。

また、医師がまとめているので、整骨院などの手技療法系が入っているかは何とも言えません。

どんな保存療法をしたのかの統計は難しいため、エビデンスレベルやグレードはおそらく低くなるでしょうが、

手技療法が何がどう大事なのか、それについて自分たちで哲学するのがまず大事です。

統一した手技で症状に向かっていくのは難しいですが、実際の症状から類推して、自分達ならこのような方向性

で対応するか、というのの積み重ねで、臨床データは溜まっていくものだと考えます。

現状はどうすべきか

症状との兼ね合いで考える必要はあると思いますが、こういう時は手術も視野に入れた判断をするべきではないかと

考えます。もちろん術者の経験と能力で変化はします。

・足の感覚がない

・何をしようがしまいが、ずっと痛みが出続けている

・再現性のあるしびれ(どういうときに出るのか、時間や条件でで出るのかを端的に回答できる)

・言っても手術の改善率は3分の1

まとめ

・手術の方が現状成功率は高い

・が、3分の2は効果が出ない

・現在手技療法は統計取れてない

 

投稿者プロフィール

院長
院長けやきの森整骨院 代表
けやきの森整骨院院長。
柔道整復師歴10年ちょい(国家資格)
身体に役立つ情報と、整骨院の本来のルールを発信し、間違った利用(肩こりで健康保険など)をなくし、筋肉、骨の専門家として整骨院が信頼されるよう取り組んでいる。
2017年ズボン3本破壊、チャック一回破壊(不可抗力)。
元読書家で歴史小説に目がない人。
少年・青年漫画限定で意味不明に詳しい。
同名の整骨院の活動には関与していません