前回の記事の続きになります。

前回の記事はこちら。

「鍼灸師が危ない!」は本当かをデータで検証してみた

では、鍼灸を広めるための課題について考察してみます。

くどいですけど前提

個人的には、療養費チームではが最強だと思ってます。

鍼灸の方がそうでないと思われたり、扱い等に不満があるのはなんでかというと、本日これから記載する課題の部分で足引っ張っちゃってるからだと思います。

できたら一個一個にアレルギー起こさずご覧ただければ幸いです。

課題1、鍼灸は施術に自信があるのに他資格と比較する癖

もともと鍼灸は最強です。

鍼灸最強説を唱えてみる

柔道整復師やマッサージ師からしたら、鍼灸は最強です。

何が最強かといいますと、

類似資格が存在しない

のであります。

この場合の類似資格というのは、世間一般の人から見て、類似にカテゴライズする資格がないという意味です。

整骨院(柔道整復師)であればマッサージ師や整体師

マッサージ師であればリラクゼーションや整骨院、整体師

理学療法士・・・は開業のために整体師名乗ってるから少し違いますね。

逆に整体師の中でも法律なんぞ知らん系は、平気でマッサージを謳ったりもします。

鍼灸にはそういう事態が存在しません。

はりときゅうという、マジカルステッキとマジカルパウダーを持ってるためです。

これは手法にかかわらずそうなのです。

にもかかわらず、柔道整復師と会話するときに、日陰者のポジションをなぜか取りに行きます。

で、「柔道整復師さん」とか言い出す人にも結構会いました。

柔道整復師から言わせれば鍼灸師様なんですから、そのポジショニングはやめたほうがいいと思います。

で、その話をすると、

柔道整復師さんは保険が使えるから・・・

とおっしゃるまでがワンセット。

鍼 灸 師 も 使 え ま す か ら

特にここ数年の改定で、鍼灸師の保険料金は良化しており、

ガンガン伸びてきています。

整骨院同様な受領委任払い制度も始まったこと、なにより

適用疾患に制限があるものの、

慢性病で、医師による適当な治療手段がないもの

病院で適当な治療手段がないものに対して保険が使えて

期間の制限がない

こんな保険他にないです。

マッサージの保険も期間はありませんが、医師による適当な治療手段がないという記載はありません。

あくまで医師の権限の株分けです。

はっきり言って健康保険界隈の王者なので、そこは自覚したほうがいいと思います。

隣の芝生をのぞき込んでる間に、自分の芝生がレインボーしてますよ!

え?保険なんか使わない、うちは自費?

まあまあ、次の章をどうぞ。

 

2、療養費に対する誤解、および無関心

鍼灸師の方とお話をするときに、療養費(健康保険)の部分で違和感を感じることがあります。

1、柔整師は保険が使えるから・・・

2、鍼灸は自費勝負

主にこの二つの発言が目立ちます(自分の知りえた範囲の話なので、全国統計とかはとってません)

1、柔道整復師は保険が使えるから・・・

もちろん鍼灸師も使えます。

というと、医師の診断が必要だから現実的ではないって感じのニュアンス処理されるんですが、これが違うと思っていて、

保険かどうかの判断を他者がしてくれるってめちゃめちゃ楽

じゃないですか?

整骨院だとそうはいきません。

・ほかだと肩こりで保険が使えるのに!

・そうやって保険を使えなくさせて自費で儲けようとしている

・安くならないなら整体院行くからいいです

・こっちは保険料払ってるんだ!

・おたくのルールを押し付けないでほしい。こちらが客だ

みたいな感じで言われまくりです。

受領委任扱わない整骨院になるとさらに、

・あそこは保険使ってくれない

というものが追加できます。

さらに、整骨院同様の制度導入したので、一概に言えない感は出てきましたが、従来通りの償還払い(患者さんが自己負担して自分で請求)であれば、

・別に請求業務はいらないし

・保険以上の施術をしていれば、料金は別に自費のものでいいし

・患者さん的にも、適用条件で自分で医師の同意を取っていれば、施術料金が一部戻ってくる

と、いいことずくめです。

なんで受領委任払いにしたんだろう?

これらを知らないでいる鍼灸師の方が非常に多いのが残念です。

2、うちは自費鍼灸院なので・・・

さらに、健康保険関係で(これは柔道整復師も持ってる誤解なのですが)最大の誤解は、

保険か自費かの選択権は自分たちにあると思ってしまっている

というところです。

健康保険のそもそもの発動条件は、

患者さんの希望

です。

そこから、整骨院であれば、柔道整復師の評価で、適用症状かどうかで使用、鍼灸院であれば、適用症状と医師が診断して書類を書いてくれるか

が条件になります。

厳密に言えば、条件を満たしている患者さんの健康保険は拒否できません。

歴代スタッフの中にも、

「面倒だから自費にしちゃえばいいじゃん」

的な発言をする人がいましたが、そもそも整骨院も鍼灸院も、そこを独断でやることができないので、厳密に言えばその権限はないのではないかと考えます。

保険適用でないものを保険適用するのはもちろん犯罪ですが、保険適用なものを捻じ曲げてしまうのも違うかと思います。

受領委任払いか償還払いかの制度選択ができるだけです。

ここを結構「自費鍼灸院、整骨院」は勘違いをしてしまっています。

それは単に償還払いですって話です。

自費のみで鍼灸は、制度上無理

ついでに余談ですが、自費のみで鍼灸は制度上できません。

例えば、自費整体院という荒業を、柔道整復師だったり、開業権のない理学療法士の方が選択することがあります。

これ鍼灸だと無理なんですよね。

鍼灸は出張含めて施術所の登録が必要ですが、整体院だと保健所に届け出ができないので

手技系の資格であれば、けがの治療をしなくなるとか、そういう前提があれば、整体、リラクゼーションの手技は可能ですが、

鍼灸は鍼を使う必要がある→鍼は医療行為である→整体では鍼灸の届け出ができない→アウト

となります。

つまり、鍼灸師が一番健康保険について知ってないとまずいってことです。

でも鍼灸師は保険知らなくてもいいや的なスタンスでいる鍼灸師が多いのが謎で仕方ないです。

 

3、鍼灸に一生懸命な人ほどネットリテラシー、対外的な概念が低い

これはあくまで今まで知り合った人の中での話なので、例外あったらすいません。

ネットリテラシー自体は、治療院界隈全体で総じて低いです。

柔道整復師のリテラシーもなかなかだと思います。

しかし、鍼灸より、対外的な意識が強い分、目立ちにくいかもしれません。

その分コンサルにあおられたり、先輩の謎の教えを守ったりして、

ウエーイ投稿が多い傾向

があるっちゃあります。

※あくまで個人の見解です

したがって、鍼灸院単独であれば、

・サイトがそもそもない

・あっても記事の更新がまばら

という傾向が強いです。

実際、当院から先月独立開業した本村を例に挙げても、3月から開業していましたが、ウェブ関係はおっくうなのか、現状サイトがないので、紹介記事を代わりに書いたりしました。

まあ実際紹介して全く問題ないレベルなので、サイトがあっても記事書いたと思いますが。

例にもれず、彼女も施術にはとても熱心で、毎月勉強会に行き、臨床を重ねてきました。

名刺を作ったり、サイトにコラムを書くなどはどうしても後回しになり、コラムは3回で中断の憂き目にあっています。

逆に、発信が多い系の鍼灸師には特徴があって、

コンサルがかじった痕が見受けられます。

こんな感じです。

コンサルがかじるとウエーイ投稿が多めになるのは治療院のサガでしょうか。

一緒でした

4、技術の伝承がむずい

鍼灸の課題の一つが、再現性、客観性の難易度が高い点です。

同じ流派でも、だれがやるか、やる気などで結果にだいぶ差が出てしまったりするみたいです。

出来栄えなんかも、見た目でわかるかって言われるとそうでもなかったりするので、技術を伝承するのが難しいと感じます。

特に修業が重要な伝統技法ほどこの悩みを抱えていると思います。

ただ、これは伝承側にも問題があるかもしれません。

弟子の条件を明確化しているか

それを少なくとも鍼灸師、または学生が認知できるレベルで知らせているか

何故その技法が必要なのか

の対策しないと難しい気がします。

鍼灸師の数が増えるということは、分母が増えるので、特に知らせていなければ、知られることがない率は上がると思います。

師匠と弟子論は少し掘り下げても良さそうなので、時間ができたら書くかもしれません。

5、グループ院と相性悪め

鍼灸の最大の魅力は、術者によるバリエーションの豊富さですが、その分大所帯なところと相性が良くないという部分があります。

グループ院の施術構成は、どうしてもマニュアル寄りになるのですが、鍼灸の場合はそのマニュアルと相性が悪いです。

20分いくらで鍼何本とかいわれてしまって、それをやる・・・みたいな現場を見たことありますが、確かに限られた時間で結果を出すのもプロの仕事といわれればそこまでなんですが、

なら鍼灸じゃなくてよくね?

というのが率直な感想です。

まあそうなってくると、自由行動メインになってしまうので、責任者の方は大変ですね。

結果、グループ院で鍼灸師を雇うなら、

そいつを分院長にしておけ

って話になったりならなかったり。

なりませんかそうですか。

ではどうしたらよいか・・・というところですが、長くなったのでここでいったん閉めます。

まとめ

鍼灸師は使う使わないとかの話じゃなくて、療養費についてちゃんと知っておいたほうがいい

高めよう発信力、身に着けようネットリテラシー

師匠は弟子を見つけられず、弟子は師匠を探せない気がする

 

 

 

投稿者プロフィール

院長
院長けやきの森整骨院 代表
4F整骨院院長
柔道整復師歴10年ちょい(国家資格)
趣味:読書(宮城谷昌光、歴史小説全般)、スポーツ観戦(野球:見るのは20年来広島、見てる時だけ勝てば良い派、サッカー、他メジャースポーツは守備範囲)
ズボンをよく壊す
整骨院のちゃんとした利用と、皆様の役に立つ情報発信に努めます。
たまに雑記も書くよ