まあ週刊誌なんで目くじら立てなくてもって感じですが・・・
まあ、夕刊紙なんで、取材してるかって言われたら・・・(笑)
でも、煽りコンサルに流された整体院や、鍼灸院がサイトや広告に出しちゃう文言なんで、今日は、この認識間違いについて解説します。
マッサージが何か区別がついてない患者さんや、間違えて覚えてる方、コンサルに騙されてるサロン関係の方に、特に役に立てば幸いです。
Contents
そもそもマッサージとは
いい加減極まりない記事でしたので、騙される人はいないと信じたいのですが、現実問題として、よくわかってない人もいるようなので説明します。
マッサージとは
マッサージ師という国家資格者、及び医師が行う手技療法
です。
これ以外の資格者、また、マッサージ師であっても、
整体院などの民間施設でマッサージを行う事、マッサージを謳うことは禁止
されています。
マッサージ院で行うか、往診するかが基本になります。
まず内容がマッサージじゃない
記事から引用しますね。
突っ込みどころの宝庫です。
いまや、コンビニよりも多いといわれる「マッサージ店」。凝りや疲れを癒やすために気軽に利用しているサラリーマンも多いだろう。しかし、このところマッサージによる健康被害が急増している。安易に受けるのは危険だ。
ええと、まず、マッサージ院はコンビニより多いんですね?
こちらからお借りしました。2017年です。
56692件ですね?
マッサージ院はこのくらいあるという事らしいので、比較してみましょう。
マッサージ院のみと、マッサージ院を含んだ施術所(多分マッサージ院と併設している整骨院も含むと思われます)が、
57398件。
ここに関しては確かにほぼ同じ数ですね。
ここで覚えておいてもらいたいのは、
・マッサージは国家資格であること
・マッサージが出来るのはマッサージ院、及び病院のみ(医師は何でもできます)
はい、つづき
61歳男性のAさんは、肩凝りがひどく、首にも張りがあった。右腕に軽いしびれも出てきたため、軽い気持ちで近所の整体院を訪れた。首をグキッと急回転させる施術を受けたところ、全身にしびれと痛みが表れた。翌日になっても症状が続いていたため整形外科を受診すると、「脊髄損傷」と診断された。すぐに治療を始めたが、症状は改善しないまま。まともに歩くこともままならず、いまも日常生活に支障を来している。
で、マッサージ置ける健康被害ですか。
整体院って書いてあるじゃん!
マッサージじゃないじゃん!
そして、首をぐきっと急回転させる施術。
マッサージにそんなものないです。
一番近しいものは、カイロプラクティックの技術ですが、それであれば、カイロプラクティックを標榜しているはずで、また整体院と名乗るメリットはないように思います。
カイロの技術でも特に難しい部分で、厚生労働省も危険と認識している首の旋回術です。
当院もカイロドクター直々に何年も指導を受けましたが、首に関してはカイロドクター以外はやめておいた方がいいという結論に到達して、現在は首を急旋回する施術は行っておりません。
話を戻します。
新聞社側が記載ミスをしていない限り、ここから読み取れるのは、
無資格の素人がカイロからパクった危険な技を使って事故った
という感じになります。
カイロプラクティック自体は、アメリカで系統だった学問も存在する医学です。
ただ日本では国家資格ではないので、本格派はアメリカ留学して知識を学んだうえで、技術を習得します。
私たちが学んだのはこちらです。
アカデミーという形態が発足する前からご指導いただいております。
健康被害もマッサージじゃ無くね?
怒涛の間違い文章は続きます。
近年、マッサージを受けたことによる健康被害が多数報告されている。腰部脊柱管狭窄症、腰椎や胸椎の圧迫骨折、神経障害、内出血など、国民生活センターには、ここ5年間で1000件以上の相談が寄せられているのだ。
国民生活センターにマッサージによる健康被害と。
多分これを斜め読みしたんでしょうね。
、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)(注 3)には、健康維持や身体症状の
改善、解消等を目的とした、整体やマッサージ等、器具を使用しない手技による医業類似行為を
受けて危害が発生したという相談が 2007 年度以降の約 5 年間で 825 件寄せられており(注 4)、件数
は増加傾向にある。危害程度の回答があった相談の約 8 割は医療機関を受診しており、そのうち
約 3 割は治療に 3 週間以上を要していた。
確かに健康事故の相談は1000件(500で四捨五入したら)近くあるので、数字はまあ許容範囲です。
で、たぶんこれで取材が終わっているんだと思われます(笑)
せめて複数のソース見てれば、確実に間違いに気が付けたんでしょうけど。
消費者庁のサイトには健康被害の内訳があります。
法的な資格制度がない医業類似行為の手技による施術は慎重に
消費者庁には、「整体」、「カイロプラクティック」、「リラクゼーションマ
ッサージ」などの法的な資格制度がない医業類似行為の手技による施術で発生し
た事故の情報が、1,483 件 1
寄せられています(平成 21 年9月1日から平成 29 年
3月末までの登録分)。そのうち、治療期間が1か月以上となる神経・脊髄の損
傷等の事故が 240 件と全体の約 16%を占めています
法的な資格制度がないものってちゃんと書いてありますね。
リラクゼーションマッサージという名称も、実際は違法なので是正してもらいたいですが、これは消費者側の勘違いもあると思います。
消費者庁としても、健康被害になりかねないので、よく吟味したうえで民間資格の施術を受けるべきとしています。
内訳で見ると・・・
マッサージと名前の付くものが二個ほどありますが、消費者の申告と思われるので、これも本来直したほうがいいですね。
というわけで、マッサージの区別が出来ない記者が、適当な調査で書いてる記事という事がほぼ確定しました。
これだけで決めつけるなって?
次の文章をご覧ください。
マッサージってわかってないな
次の段落でさらなる衝撃が走ります。
いわゆる「マッサージ店」には、いくつも種類がある。施術者に国家資格が必要な「整骨院・接骨院」や「鍼灸院」のほか、民間資格や無資格でも開業できる「整体院」「カイロプラクティック」「リラクゼーションサロン」などが乱立している。中には、わずか数日~3週間程度の研修を受けただけで、施術を行っているところもある。
無資格の“シロウト”による施術はもちろん、国家資格のあるなしにかかわらず健康被害は起こっている。安易にマッサージを受けるのは危ないのだ。
お、お腹が痛い・・・(笑)
マッサージ院に種類はないですよ!
国家資格のあるなしじゃなくて、マッサージ師と医師しかマッサージできないですよ!
この段楽には、マッサージ師は一人も出てきませんので、どこでだれがやっても違法です(笑)
た、たすけて・・・(笑)
笑いのツボにはまってしまいました。
結びの文で、念押しの勘違い
途中のドクターの談話は、ちゃんと聞いてるかどうかという前提条件が怪しいので割愛します。
文章を見る限り、ちゃんとインタビューしてる可能性は低い気がしますが・・・
で、結びの一文。
首=頚椎を急激に回転させる施術は、厚労省が禁止を通達している。頚椎を圧迫するだけで、手足が動かなくなったり、呼吸器が麻痺して死亡する危険もある。マッサージは、慎重に受けるべきものなのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・
それマッサージじゃないから!
まとめ
マッサージをDISる記事は大体デマ
たまにマッサージ師自体も変なコンサルに騙されてDISる悲劇
マッサージはそんな危険なもんじゃないよ
投稿者プロフィール

- 4F整骨院 院長
-
4F整骨院院長
柔道整復師歴10年ちょい(国家資格)
趣味:読書(宮城谷昌光、歴史小説全般)、スポーツ観戦(野球:見るのは20年来広島、見てる時だけ勝てば良い派、サッカー、他メジャースポーツは守備範囲)
ズボンをよく壊す
整骨院のちゃんとした利用と、皆様の役に立つ情報発信に努めます。
たまに雑記も書くよ
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